㊷冬の自転車
午前から野暮用、肌寒い中自転車をこぐ。
私の愛車の黒のクロスバイクは冬になるとまあまあ寒い。だから外出するときはダウンコート、手袋、ごついブーツの三つの神器を身につける。こうするとまあまあ暖かい。そして運転中の寒さが和らぐと朝の日光が案外心地よいことに気付いた。ただ日光は顔にしか当たってくれない。しかもマスクをしているので当たる面積は更に半分である。
「どうにかしてもっと日光を浴びる方法はないか。」しばし考える。
考えた末、私は身につけていた手袋を外した。心地よさが増えることを期待して。
なぜ予想できなかったのか、神器を外した手は冬の風の猛攻を受け敗北する未来を。
日光の心地よさ?そんなものは感じなかったよ。