書き始めは難しい。
たぶん一番難しいかもしれない。少なくとも私はそう思っている。
これはピアノでも同じようにある。
何も無かったところから有る空間に入るとき、最初の一音がその後の印象を決める。
その一音が駄音であれば、
存在したかもしれない期待感は偏に風の前の塵に同じなのだ。
弾いてしまったら最後、過ぎた時を戻すことはできない。
嗚呼、ざんこく、ざんこくだ。
ただ文章においては多少の救いはある。
今現在、私の目の前には「公開する」と書かれたボタンがある。
これを押すと書いた内容が広大なネットの海をさまよいはじめる。
そう、救いとはこのボタンを押すまでの間なら、私はいくらでも推敲ができるのだ。
見直し、書き直し、納得がいくものができるまで時間を使える。
嗚呼、ごくらく、ごくらくだ。
なんて言っていたら文章もぼちぼち完成である。
ではそろそろ公開ボタンをっと